haruyokoikoiのブログ 第2章

自業自得のACOの日記です。基本毎日更新です。

夜明け前の微睡みの中で


ヘルスケアによると、昨日の私の睡眠時間は1時間37分らしい。
咳と気管のゴロゴロ言う音で、眠いのに寝付けないと言う矛盾。


平均睡眠時間が3時間台なんて不眠症じゃないのか。
不眠症なら不眠症の治療を!訥々と症状を訴える私に


主治医さまは、やれやれと言った様子で、こう告げます。
「心配しなくて大丈夫、その症状は喘息だから。」




夜明け前、微睡みの中で懐かしい人に会いました。
元上司でありながら、最高の飲み友達だった人です。


月に2回くらい、仕事終わりに声をかけられては飲みに行き
「ぼく、君の事、本気で好きなんだけど。」と繰り返し囁いた人でした。


勿論、彼は既婚者で大恋愛の末に結婚した愛妻家でしたし
当時の私は未婚でしたが、近く結婚する約束をした相方が居ました。


「そうなんですね、私は嫌いじゃないけど好きでもありません。」
禅問答のような遣り取りを毎度繰り返しながらお酒を飲んでおりました。
(お酒を飲むだけですよ、これ凄く大事✨)


そもそも自身のパートナーの2番手などは私のプライドが許さない。
例えどんなに囁かれようと、次席って時点で門前払い。


「そんなこと言わないでよ、ね、僕と2人で逃亡しよう。」
「私は仕事が休めないので無理ですね✨そもそも何処に逃げるんですw」


「そうだな、僕は海外が良いな。タージマハルとかどうだろう。」
「そこは私と行くところではないですね。奥様と行くのも縁起が悪いですが。」




そんな彼が20年前の若い姿でバーのカウンターに座っていました。
ふと自分を見返して見ると、良かった私も20年前の姿でした。


「久しぶりだね、最近はどうしてるの?」相変わらずの鷹揚な語り口に
何故あの時、私をタージマハルに誘ったのか、聞きそうになりました。


でも私の口からぽろりと出たのは違う言葉でした。
「10年間の葬儀に参列出来ずに申し訳有りませんでした。」


「お会い出来たら伝えたかった、帰阪出来ずに申し訳なかったです。」
「いいよ、別に気にしてないよ、あの頃は大変だったものね。」


その直後に目が覚めて、スマホを見ると3時半でした。
如何して今頃夢に出てきたんだろう、しかもなんてリアルな夢。


飲みに誘いに来たのかも知れませんが、ちょっと未だ早すぎます。
相方を置いたまま、そちらへは飲みに行けませんので。



有給休暇消化でインドのタージマハルへ1人で旅した彼は
ひょんな事で、あっさりと、現地で死んでしまいました。


次にあったら、いつもの少しくどい語り口で聞かせて下さい。
タージマハルの最後の旅の、面白おかしい思い出噺を。



※ この話は、一部フィクションです。念の為✨

×

非ログインユーザーとして返信する